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アウトバーンが建物の内部を縦断しているベルリンの団地を見てきた

「ベルリンにアウトバーンが建物の内部を縦断している団地がある」って知ってます?

東京でいったら”首都高が団地の内部を走っている”という感じですかね?

日本語の情報がほとんどないこの建物、本当にそうなのか、この目で確かめてきました。

アウトバーンが団地の内部を貫通?!

この建物があるのは、ベルリンのWilmersdorf(ヴィルマールドルフ)という地区。

地下鉄のU3、Rüdesheimer Platz駅からバスの186番のGrunewald方面行きに乗って2分、Sodener Straßeで下車するのが一番近くまで行けるルート。

バスを降りるとこんな巨大アスレチックが見えます。そのすぐ向かいにそびえ立つ、巨大な団地、これが噂のアウトバーンが貫通している団地、通称、シュランゲ(ドイツ語で蛇)。

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蛇と呼ばれる団地、その通称の由来は?

70年代に建設されたこの巨大団地、建物の長さはなんと約600メートル!

「Schlange(ヘビ)」ともいう通称はこの長さと建物のある通りの名前、Schlangenbader Straßeからきているそうです。

でも、ここから見る限りでは、単なる普通の巨大団地。

「アウトバーンはどこ?」という感じです。

でも、よく見ると、バスで通ってきた道の上に

建物を結ぶ橋?のようなものが

住人の通行用にしてはかなり大きめな橋、もしかしたら、この中にアウトバーンが入っているのかも?

でも、これじゃ本当にアウトバーンが中に走っているのか、わからない・・・。アウトバーンの影を探すべく、周囲を散策しました。

が、長い長い、この団地・・・。

団地の下の部分はスーパーやパン屋さん、薬局、レストラン、カフェなどのテナントが入っており、建物のすぐそばには先ほどの巨大アスレチック以外にも子供が遊べる公園ような場所がいくつかありました。

が、どの公園にも遊んでいる子供が一人もいない・・・。

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ついにアウトバーンの入り口を発見!

なんだか、ちょっと妙な雰囲気を感じながらも、建物の端から端までを外から観察、でも結局、入り口らしい場所は発見できず・・・。

ちょっと視点を変えて、付近のアウトバーンが見える場所を探して歩いてみました。さまよい歩くこと10分、

見つけました、アウトバーンの入り口!

手前の60キロ制限の標識の下の青いマークはアウトバーンの入り口の標識。その先にはあの巨大団地が!

建物についてもっと調べてみた

ドイツ語でしか情報が見つからなかったのですが、表現的には「アウトバーンの上に建設された団地」という感じ。でも、建物の外観のみではアウトバーンが全く見えないので、団地の中をアウトバーンが貫通しているという表現の方がしっくりくる感じかなという気がします。

管理会社のサイトにいくつか写真が載っています。これだとアウトバーンがどんな感じで建物に入っているか、分かりやすいかも。

70年代、旧西ベルリンの住宅難を解消するため、このアウトバーンの上を利用して団地を建設するというアイデアが出たそうです。というか、すっごいアイデアを出す人がいたもんだ・・・。

そして80年代頃はこの団地は治安が悪い、いわゆるノーゴーエリア的な存在だったみたいです・・・。その後、パトロールが強化され、治安問題は大幅に改善されたそうです。今はお年寄りの人が多く、昔を知らない人が見たら、普通ののんびりした団地という感じです。でも、そばの公園で誰も遊んでいなかったのはそういうのがあったからなのかなという気がしました。その日、たまたま誰もいなかっただけなのかもしれないし・・・。

記念建造物に数年前から指定されているこの団地。そのため、保護の対象になっており、老朽化が問題になっているみたいですが、全面的に取り壊しとか改築ができないようです。というか、中にアウトバーンが入っているので、簡単にどうこうできるものでもないですよね・・・。