子連れでのベルリン旅行、民泊のアパートメントに滞在する予定なら、せっかくあるキッチンを使って、お昼ご飯に現地の子供たちが食べるものを作ってみませんか?
「えっ、でも知らない料理を滞在先のキッチンで作るのは大変そう・・・。」って思います?スーパーで材料を揃えれば、混ぜて焼くだけ、3人分なら出来上がるまで30分以内。調理器具もフライパン、泡立て器、ボールがあれば大丈夫。「えっ、一体、何を作るの?」
Eierkuchen、タマゴのケーキ?
「ドイツ語圏の子供の好きな食べ物ランキング」があったら、上位にランクインすること間違いなしなのが、Eierkuchen。カタカナで”アイアークーヘン”と表記している情報が多いですが、個人的には”アイヤークーヘン”と言った方がドイツ人に通じると思うので、ここではアイヤークーヘンという表記を使います。
どんな食べ物だか、分かりますか?日本ではユーハイムで「アイアークーヘン」というお菓子が売られていますが、コレとは別物です。あるドイツの児童文学の日本語訳では「オムレツ」となっていましたが、コレも違います。
Eierとはタマゴの複数形、クーヘンは焼いたケーキ、でもケーキではありません。ドイツ語で「Eierkuchen」と言えば、卵をたっぷり使った薄いパンケーキ、すごく薄いのでむしろクレープに近い食べ物です。地域によってはPalatschinkenとかPfankuchenとも呼ばれます。
クレープやパンケーキって日本ではおやつとして扱われますよね。でもコレ、基本的にはおやつ扱いではないんです。ドイツ語圏の子供達にとってはご飯になることが多いんです。甘いものがご飯って、日本人にはちょっと抵抗がありますが、ドイツ語圏ではこういう甘い系のご飯が給食にも出るんです。
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ドイツのHM的存在、EMを使うと超簡単
ちょっと食べてみたくなりましたか?では本題の作り方を説明しますね。
ドイツの家庭では小麦粉や卵から生地を作るのが普通。牛乳を使うか、水を使うか、塩を入れたり、ちょっとベーキングパウダーを入れたりと、家庭によってレシピが違い、おばあちゃんから受け継がれた伝統レシピを使っている家も多いです。ネットで検索するとワラワラと大量のレシピが出てきます。どれを使って良いのか、さっぱり分かりません・・・。
迷った時はベーシックなものが一番、簡単ならさらに良し!そんな時、役に立つのがコレ!
これ、日本で言うところのホットケーキ・ミックス的存在、その名も「アイヤークーヘン粉」。これ一袋で4枚のアイヤークーヘン が作れます。日本でHMと略されるホットケーキ・ミックスに習うなら、このドイツのお役立ち製品はEM(Eierkuchen Mehl)とでも呼ばれそう。
作り方は以下の通り。
EMの袋をボールに開けたら、ミネラルウォーター250mlを加えて混ぜ、フライパンで焼く。
以上で終了です。子供でもできるような簡単さでしょ?コツはダマにならないようにしっかり混ぜるくらい?
「民泊のアパートのキッチンに計量カップがない!」と叫んでいるアナタ、安心してください、小さめサイズのミネラルウォーターの容量、大抵500mlだと思います。一袋なら半分の水、二袋なら一本使えば計量カップがなくても作れますよ。ガス入りのミネラルウォーターを使うと表面がよりカリッとなるみたいです。
焼く時は油かバターをフライパンに入れて、焼き色が着くまで両面を焼いてください。バターは焦げやすいので火加減に注意です。
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アイヤークーヘンはこう食べる
これでアイヤークーヘンは出来上がりですが、生地には砂糖が入っていないので、食べる時に上にフルーツやシロップなどをかけ、くるっと巻いて食べます。
ドイツ語圏の子供に人気なのはヌテラなどのチョコレート・クリーム、ピュレー状のリンゴとシナモン・シュガーのコンビが2大巨頭だと思います。上の写真はリンゴのピュレーとシナモンシュガーのバージョン。
こちらは黒サクランボのシロップ漬けに生クリームとメープルシロップをかけたもの。スーパーで売っている缶のスプレータイプのホイップクリームでも十分、美味しと思いますよ。
夏だったら、地元産のフレッシュなイチゴやブルーベリーを入れるのもお勧め。この時期、街の至る所で見かける可愛いイチゴ小屋で売っているこのイチゴ、旬の時期(5月から7月初旬)はものすごく美味しいですよ。
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まとめ&オマケ情報
EMを使えば、超簡単に出来上がるアイヤークーヘン。フィリングに何を選ぶのかによって差がありますが、一人、2枚くらいでお腹いっぱいになるかと思います。甘いバージョンだけでなく、スモーク・サーモンとフレッシュチーズなどをのせて食べることも。甘いものが苦手な人はこういうバージョンでどうぞ。
「粉を水で溶いただけのが美味しい訳ない!」と思っている方、子供のお友達(ドイツ人)にこれを出したら、「おばあちゃんのが一番だと思ってたけど、これ今まで一番美味しい!」って言われました〜。侮る無かれですよ、でも、フレンドリーな子だったのでお世辞だった可能性も高いのですが(笑)。
一袋で4枚作れるので、試してみたい方は人数と食べる量に合わせてお買い物してくださいね。
この本に出てくるお嬢さんは「最低、5個は食べられる」みたいですが、食べられない量ではないかも。ウィーンだったら、ザッハトルテにも使われるアプリコットのジャムもフィリングとして人気みたいですね。チョコとアプリコットジャムにホイップクリームのザッハトルテ・バージョンもアリかも。